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根管治療と精密根管治療の違いとは?成功率・治療回数・費用をわかりやすく解説
2025-11-07 カテゴリ:ブログ

むし歯や感染が進行し、歯の神経にまで炎症が及んだときに行うのが「根管治療」です。歯を抜かずに残すための大切な治療ですが、実は「一般的な根管治療」と、マイクロスコープやCTを活用して行う「精密根管治療」があることをご存じでしょうか?

両者はどちらも歯を守るための治療ですが、治療の精度や成功率、通院回数、費用、そして再発リスクに大きな違いがあります。この記事では、根管治療と精密根管治療の違いを初心者にもわかりやすく整理し、どんなときに精密根管治療が選ばれるのかをご紹介します。

根管治療とは?

根管治療とは?

根管治療は、むし歯や感染が歯の神経にまで広がったときに行う治療です。歯の内部にある「根管」という細い管から感染した神経や汚れを取り除き、きれいに洗浄・消毒してから薬剤を詰め、再び細菌が入り込まないように密閉します。

これによって歯を抜かずに残すことを目的とする、いわば歯を守る最後の治療です。

根管治療が必要になる代表的な症状

次のような症状がある場合、根管治療が必要になることがあります。

  • 強い痛みやしみる感覚
    → むし歯が神経まで達したときに出やすい症状です。
  • 歯ぐきの白いできもの(膿の出口)
    → 根の先に膿が溜まり、歯ぐきに小さな膨らみとして現れます。
  • 噛むと痛い・歯ぐきの腫れ
    → 根の周囲に炎症が広がると、噛むと響くような痛みが出ます。
  • 自覚症状がない場合も
    → 神経が死んでしまうと痛みを感じにくくなりますが、レントゲンやCTで膿が見つかることがあります。

つまり、「痛い」「腫れた」という症状がある場合だけでなく、症状が出ていなくても進行していることがあるため、早めの診断が大切です。

一般的な保険診療の治療プロセス

保険診療で行う根管治療は、以下のような流れで進められます。

  • レントゲンなどによる診査・診断
  • 歯に穴を開けて根管の入口を確保
  • ファイル(専用器具)と薬液で清掃・消毒
  • 仮の薬を詰めて経過観察
  • 根管充填(根の先まで薬剤で密閉)
  • 被せ物で最終修復

このように、保険診療の根管治療は数回に分けて進めるのが一般的です。治療回数や期間は、歯の部位や根の本数、感染の広がり具合によって変わります。

精密根管治療とは?

精密根管治療とは?

精密根管治療とは、従来の根管治療をさらに精密に行うために、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や歯科用CTなどの先進機器を用い、無菌的な環境で行う治療法です。

通常の治療では肉眼や二次元レントゲンに頼る場面が多いのに対し、精密根管治療では拡大視野や三次元診断を取り入れることで、見逃されやすい細い根管や複雑な分岐、感染源の取り残しを減らすことができます。

また、治療中は「ラバーダム」というゴムのシートを使って歯を隔離し、唾液中の細菌が入らない清潔な環境で処置を行います。さらに、専用のニッケルチタン製ファイルを用いて根管を正確に形成し、器具は一度きりの使い捨てにすることで、感染リスクを最大限抑えるのも大きな特徴です。

こうした徹底した環境づくりにより、再発や再治療のリスクを下げ、歯を長く残せる可能性を高めるのが精密根管治療の大きな目的です。

【比較表】一般的な根管治療と精密根管治療の違い

【比較表】一般的な根管治療と精密根管治療の違い

根管治療と精密根管治療の違いをさらに詳しく見ていきましょう。

 

項目 一般的な根管治療(保険診療) 精密根管治療(自費診療)
治療回数 3〜5回程度かかることが多い 1〜3回で終了することが多い
成功率 約50%前後(歯の状態により変動) 約80〜90%と高い成功率
再発リスク 感染再発のリスクが比較的高い 無菌処置と精密な技術で再発リスクを大幅に低減
費用 保険が適用されるため比較的安価(数千円〜1万円前後/本) 自費診療のため高額(数万円〜十数万円/本が目安)
保険適用 適用あり 保険適用外(自由診療)
治療時間 1回あたり20〜30分、複数回来院が必要 1回あたり60〜90分、短期間で終了しやすい

 

精度・成功率

一般的な根管治療は肉眼中心で行われるため、根管の奥や複雑な分岐を十分に把握できず、感染源を取り残してしまうことがあります。その結果、治療の成功率はおよそ50%程度にとどまるケースも見られます。

一方で精密根管治療では、マイクロスコープによる拡大視野やCTによる立体的な診断を組み合わせることで、感染源を徹底的に取り除けるため、90%前後の高い成功率が期待できます。

治療回数・通院期間

保険診療では、1回の治療時間が短く設定されるため、数回に分けて処置を行うのが一般的です。そのため治療期間が長引き、患者さんの通院負担も大きくなりがちです。

精密根管治療では、1回あたりに十分な時間をかけて処置を進めるため、短期間で集中的に治療を終えることができ、トータルの通院回数が減る傾向があります。

費用と保険適用

一般的な根管治療は保険が適用されるため、費用を大きく抑えられるのが利点です。ただし、時間や使用できる機材に制約があるのも事実です。

精密根管治療は保険が効かないため自費診療となり、治療費は高額になる傾向がありますが、「歯を長く残すための投資」として選ばれる方も増えています。

再発リスクの差

保険診療の根管治療では、唾液中の細菌が侵入する環境や、器具を繰り返し使用する制約などから、治療後に細菌が再び入り込み、再感染する可能性があります。

精密根管治療では、ラバーダム防湿で無菌環境を徹底し、シングルユース器具を使用するため、再感染のリスクを大きく減らすことが可能です。その結果、再治療や抜歯に至るリスクを抑えやすくなります。

喜多デンタルクリニックにおける精密根管治療の流れ

喜多デンタルクリニックにおける精密根管治療の流れ

喜多デンタルクリニックが実施する精密根管治療は、まさに「見えない部分を徹底的に見て、残すべきものを残す」治療です。以下に、その流れをステップごとに整理しました。

1. 細菌の侵入を防ぐ:無菌的処置の第一歩

まず最初に行われるのは、唾液中の細菌が治療部位に侵入するのを防ぐ処置です。具体的には、ラバーダムというゴムのシートで治療する歯だけを隔離し、唾液を徹底的に遮断します。

それにより、治療中も無菌的環境を維持することで、感染の再拡大を防ぎます。

2. 根管を見落とさない:見逃し防止の視野拡大

歯の根には複数の細い管(根管)があり、見逃された一本が再発の原因になることもあります。喜多デンタルクリニックでは、マイクロスコープや3D-CTで立体的に把握し、前歯や小臼歯で1〜2本、大臼歯では最大4本の根管すべてを丁寧に処置していきます。

これにより、見逃しリスクを限りなく低減します。

3. 根管の形を整える:感染除去の精度を高める

根管内は非常に複雑な形をしています。そこで根管内部を丁寧に清掃しながら形を整えることで、消毒剤や薬剤が根管全体に行き渡りやすくなり、殺菌効果を最大化できます。

進行した感染に対しても、精密かつ的確に対応することが可能です。

4. すみずみまで薬を充填する:緻密な封鎖で再発防止

清掃後は、空洞なく隅々まで薬剤を詰めることが極めて重要です。わずかな隙間でも細菌の温床となり再発のリスクを高めてしまいます。

このステップでは、緻密な薬剤充填によって根管を完全に封鎖し、再感染を防ぐことを徹底します。

5. 経過観察後に治癒の確認:しっかり見守る治療の最後の一歩

薬剤充填後は、経過観察を通じて治療が成功したかどうかをレントゲンで確認。骨の回復や膿の消退などを慎重に評価し、治癒が確実であることを確認してから次のステップ(補綴など)に進みます。

再発や治療失敗を防ぎ、長期にわたって歯を守るためには、この観察期間が非常に大切です。

喜多デンタルクリニック 精密根管治療の詳細はこちら

精密根管治療に関するよくある質問(FAQ)精密根幹治療に関するよくある質問(FAQ)

治療は痛い?麻酔は効く?

根管治療は歯の神経にまで処置を行うため、「痛そう」と感じる方も多いですが、基本的には局所麻酔を使用するため処置中の痛みはしっかりコントロールできます。炎症が強く、麻酔が効きにくいケースもありますが、その場合は麻酔の方法を工夫したり、鎮痛薬を併用したりして対応します。治療後に軽い痛みや違和感が出ることもありますが、多くは数日で落ち着いていきます。

平均通院回数は?

一般的な保険診療の根管治療では、1回の治療時間が短く設定されているため3〜5回ほどの通院が必要になることが多いです。一方で精密根管治療は、1回あたりの治療時間を長めに確保するため、1〜3回程度で終わるケースもあります。歯の状態(根の本数や感染の広がり方)によって変わるので、正確な回数は診断のうえで説明されます。

再治療は可能?

はい、再治療は可能です。過去に受けた根管治療で十分に感染を取り除けなかった場合や、治療後に細菌が再び入り込んでしまった場合でも、再根管治療によってやり直しができます。また、再治療だけでは改善が難しいケースでは、歯ぐきの外側からアプローチする外科的歯内療法が選択されることもあります。

精密根管治療を受けられないケースは?

残念ながら、すべての歯が精密根管治療で救えるわけではありません。例えば、

  • 歯根が縦に割れている(歯根破折)場合
  • 歯周病で歯を支える骨が大きく失われている場合
  • 根が極端に薄く短く、補強できない場合

このようなケースでは、精密な処置をしても歯を残すことが難しいため、抜歯や他の治療を検討する必要があります。診査・診断をしっかり行い、保存できるかどうかを判断していきます。

徳島で精密根管治療を受けるなら喜多デンタルクリニック

喜多デンタルクリニック 内観

歯の神経にまで感染が進んだとき、「抜歯しかないのでは…」と不安に思う方も少なくありません。ですが、マイクロスコープや歯科用CTを活用した精密根管治療であれば、歯を残せる可能性が大きく広がります。

徳島市にある喜多デンタルクリニックでは、

  • マイクロスコープによる拡大視野での処置
  • 歯科用CTによる三次元的な診断
  • ラバーダム防湿と器具のシングルユースによる徹底した無菌管理

といった先進的な取り組みを行い、再発リスクを抑えた治療を提供しています。

また、治療の成功率を高めるだけでなく、患者さん一人ひとりの歯を「長く残す」ことを大切にしており、「過去の治療で良くならなかった」「抜歯と診断されたけど残したい」という方にも対応しています。

「強い痛みが続いている」「何度も再発している」「抜歯と言われたけど諦めたくない」そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。

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  • 休診日:水曜日、日曜日、祝祭日
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